日本でお米が広まった経緯や健康効果の詳細

お米は日本の国民食と言われるほど普及していますが、元々日本にあった品種ではありません。日本でお米が栽培されるようになったのは縄文時代末から弥生時代初頭の頃とされ、朝鮮半島から伝来したのが最初です。お米は東南アジアが原産地の植物なので温暖な気候を好みます。本来は一年を通して常に暖かい環境が最適な栽培環境なので、冬になると氷点下まで気温が下がる日本は栽培には不向きな環境です。しかし夏季はお米の栽培に適した高温多湿な環境になることから、日本での栽培が本格化したのです。また、お米は生産効率が高く、少ない面積で多くの収穫を期待できます。この点も耕作に適した平地が少ない日本で栽培が普及した理由のひとつと言えます。その中でも、新潟は「米どころ」と呼ばれるくらいお米の生産量が多い地域です。

その後、お米は日本でもっとも重要視される作物となりました。石高で地域の資産力を図る時代があったほど、お米は日本社会には不可欠な作物となったのです。現在は各国の食文化が日本でも食べられる様になり、お米の消費量は減少傾向にあります。しかし、それでも日本の食卓の主役としてお米は根強く支持されています。お米が日本の食卓に並び続ける理由として栄養価の高さが挙げられます。広く普及しているお米は精米された白米であり、玄米と比べるとその栄養価は低いとされています。それでもたんぱく質や炭水化物、植物性の脂質をバランス良く含んでいることから完全食とも呼ばれているのです。亜鉛や鉄分、カルシウムなども含まれているので、特に栄養をたくさん摂取した方が良い子供や高齢者に適しています。